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寺山号の起源

寺には通常、寺名である「寺号」の他に「山号」があります。これは古くは寺院の多くが山岳に建てられたことに由来すると言われます。
口伝に、応永年間、歳を経た大蛇が当地に出没し里人に怖れられていたのを見かね、開基である入道常俊公が帰依していた真言僧海秀法印を招請して七日七夜の加持祈祷を修法したところ、境内の弁天池よりにわかに雲が湧き起こり、大蛇変じた龍がこれに乗じて西南の方角に飛び去ったと伝えられています。この時、修法された徳水浄塵慧雲含潤の法から、山号を「徳雲山」、入道常俊公自らの法号である「龍岩」を寺号としたと伝えられています。実際、天保年代までは当寺は龍岩寺と表記されていましたし、今も境内には弁天池があり、寺の西南には「竜走」の地名が残っています。他にも七里岩が奔龍に似ているからという説、禅語の「龍吟雲起」からとったと言う説などもあります。