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羅漢とは

伊藤若冲 十六羅漢図(ボストン美術館蔵)

「羅漢」(阿羅漢)は古代インドで用いられたサンスクリット語である「アルハン」の音写語です。初期の 仏教ではお釈迦様を指す言葉でしたが、後に「悟りを得た聖者」「尊敬を受けるに値する者」すなわち悟りを得た高僧を意味するようになりました。羅漢とは、お釈迦さまの教えを受け継ぎ人々に伝えていく存在です。
お釈迦さま入滅後、その教えを互いに確認し、正しく受け継ぐために、直弟子であった五百人の羅漢たちがインド各地から集まりました。この第一結集に集まった仏弟子達が五百羅漢であるとされています。
 

伊藤若冲 十六羅漢図(ボストン美術館蔵)

羅漢さんのこと

羅漢が我が国に伝わったのは古く天平時代にまで遡ります。羅漢を供養すれば大きな果報が得られるという思想もあり、平安時代に入ると貴族の間で羅漢供養が盛んに行われるようになりました。宇治の平等院で有名な藤原道長が盛大な羅漢供養を行ったという記録も残っています。
下って社会が安定し庶民が力を蓄え始めた江戸時代の中頃から、各地で様々な羅漢像が造られました。分けても屋外でお祀りされる石の羅漢像は、素朴な中にも実に表情豊かです。楽しげに語らい、あるいは深刻に眉を寄せる、喜怒哀楽そのままに自在でおおらかな姿を、私たちは『羅漢さん』と呼び親しんできました。彼らの中に親しい人や亡き人の面影を見つけることができるとも言われます。
永く風雪に耐えて今も残るそんな羅漢さんを前にすると、ご先祖さまや親の冥福を祈り、家族の平安を願って造立した人々の心がはるかな時を超えて私たちに伝わってきます。

狩野芳崖 伏龍羅漢図(福井県立美術館蔵)

今、なぜ羅漢か

今、世に争いは絶えず、自然は怒りをぶつけるかのように大きな災害をもたらしています。激しく揺れ動く現代にあって私達は改めて釈尊の教えを伝える羅漢さまを見つめ直す時に来ているのではないでしょうか。
このたび当山では、世の平和を祈り、人々の幸せを願う『花の寺 平和の五百羅漢』造立を発願致しました。
ご両親のご供養に、亡き大切な方の追善に、またご自身の生きた証に、平和を祈る気持ちを込めてあなたの羅漢さまをお祀りしませんか。あなたの想いは時を超えて後の世に受け継がれます。美しい花々に囲まれ蝶と戯れる羅漢さまが、私たち自らの生き方を考える縁になることを願ってやみません。

北条の五百羅漢(羅漢寺)

花の寺 平和の五百羅漢について

■奉納冥加料 一躰45万円(台石、据付費、標準文字彫刻料含む)
■石像彫刻家 石田観仙氏が心を込めて制作します。
■像の表情や形はお好みで選んでいただけます。像容について特にご希望がある場合はご相談下さい。
■奉納者のお名前、祈願文、回向文などを台石に刻字することができます。

石像彫刻家 石田観仙氏略歴

1961年愛知県岡崎市に生まれる
1979年~石彫家 坂本清氏、日展彫刻家 三枝惣太郎氏、二科会彫刻家 石田栄一氏 帝展彫刻家 初代石田観仙氏等に師事
2000年仏師 二代目石田観仙襲名
2001年中部二科展新人賞受賞  二科展入選
2002年ベネチア美術展 Premio Dedizione Artistica 受賞
2003年ルーブル美術館 EXPO ARTEC 2003 Grand prix du mobiller royal 受賞その後日本各地やパリ、ドイツ、イラン、スイスなどで個展開催